HERO~先生の攻略法~
「ちょっと、着いて来て!!」


そう言って移動したのは、生徒指導室。


自分は真面目な部類の人間だったはずなのに、すっかり道を外れた自分に呆れてしまう。


昨日は無断欠席してごめんなさいと、伝えようとした瞬間だった。


「滝沢さん……。
体に痣が有りますが、どうしたんですか?」


痣__


そう言われて思い出したのは、秋に殴られ続けた事。


「……」
「なんか、あったんですか?」


彼氏だった秋に殴られた事実を、接点の無い人間に知られるのは抵抗が有る。
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