HERO～先生の攻略法～

完全に浮かれ切っていた。


「くるみさん！
急いで家まで走って下さい＿＿」


先生の慌てる声で我に帰り、周りを見渡した。


こちらに向かって来たのは、間違い無く秋で頭の中がパニック状態に陥ってしまう。


もうすっかり秋の事など忘れたはずだった。


なのに、足がすくみ動けない私が居る。


逃げなきゃ。


そう焦る程に、足がもつれて動けない。


そうしているうちに、目の前に居る秋。


「よう！この間はどーも！！」