HERO~先生の攻略法~
そんな事を考えながら、走って逃げて行く秋を視線で追い掛けた。


「大丈夫ですか!?」


鼓膜に届いたのは、愛しい先生の声で視線をずらす。


視線の先に居るのは、悲しい表情を浮かべた先生の姿。


痛む体を庇うようにその場を立ち上がると、言葉を発した。


「先生……。

私達ちゃんと別れましたよ……。

て、あっちは受け入れませんでしたけど……」


そう口にした私を抱き締めてくれた、先生。

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