HERO~先生の攻略法~
挙動不審な私に気付いた秋が、こちらに近付いて来るのが確認できた。


どくり、どくり。


緊張と心音で頭がどうにかなりそうだ。


「くるみ!!」


私の名前を呼んでくれた秋。


普通に喋り掛けてくれたって事は嫌われていないと考えて、ホッと溜息を漏らす。



「秋……」
「やっと、会えた__」
「う、ん。ずっと、会いたかった」
「俺も」


秋の口から出て来るのは、甘く、優しい言葉で幸せな気分になってしまう。
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