合わせ鏡の呪縛~転生して双子というカテゴリーから脱出したので、今度こそ幸せを目指します~
キース視点(七)
「はい、妹になります。殿下と姉がとても親しくさせていただいていると聞き、ご挨拶をと思ったのです」
ソフィアの妹ということは、グレンの婚約者ということか。
そのうち紹介すると言っていたが、想像とは全く逆だな。
国王も、挨拶された時に少し驚いたとは言っていたが。
ソフィアとも全く雰囲気が違う上に、グレンがこういう系の子を選ぶというのは、何とも……。
「王弟殿下?」
「いや、何でもない。グレンから可愛い婚約者だと言われていたから、確かにと見惚れてしまったんだ」
「まぁ。殿下は口がうまいんですこと。姉と婚約をとも聞いております。妹としては、殿下のような方が義兄になって下さるなら、これ以上の喜びはないですわ」
「まだソフィアからは、返事をもらえてはないのだがな」
「姉はとても慎ましい方ですので、急なことで驚いているだけだと思いますわ」
「そうだと有難いのだが」
「いつもいつも慎ましすぎて、着飾ることもしないんですよ。妹のわたくしが言うのもなんですが、あんなに美しいのだから、もっと着飾ればいいと思うんですよ。殿下もそう思いませんか?」