合わせ鏡の呪縛~転生して双子というカテゴリーから脱出したので、今度こそ幸せを目指します~
目覚め(二)
「何これ……。違う、誰、これ」
白く透けたような肌に、アイスブルーの髪。
いやいやこれはもう、おかしいというレベルを超えてしまっている。
コレは私ではない。いや、これが私なの?
「鏡はどこ?」
どういうことなの。何が起きたの。考えれば考えるほど、頭の中はぐるぐると回りだす。
「いやだ、きもちわるい」
胸を押さえて前屈みになると、ふいにドアをノックする音が聞こえた。
「姉ーさま、もう起きましたかー?」
ドクンと心臓の音が早くなる。胸を押さえていた手が、思わずそのまま着ている服を握りしめた。
違う。この声は違う。瑞希ではない。
そう思っているはずなのに、手指から一気に血の気が引いていくのが分かった。
「あ、やっぱり起きていたんだー、姉さま。それなら声をかけてくれればいいのに。あれ? ねぇ、もしかして思い出した?」
瑞希と同じくらいの年だろうか。
ふわふわとしたストロベリーブロンドの髪を上だけ軽く結い上げ、白とピンクのシルクのようなドレスを身に着けた少女が部屋に入ってきた。
歩くたびに裾のレースが揺れ、とても可憐で華奢だ。
どこかのお姫様だと言われれば、そうだと思えてしまうくらいに。
しかしその少女の声も姿形も全く違うというのに、小馬鹿にしたようなその笑みが、なぜか瑞希と被る。
白く透けたような肌に、アイスブルーの髪。
いやいやこれはもう、おかしいというレベルを超えてしまっている。
コレは私ではない。いや、これが私なの?
「鏡はどこ?」
どういうことなの。何が起きたの。考えれば考えるほど、頭の中はぐるぐると回りだす。
「いやだ、きもちわるい」
胸を押さえて前屈みになると、ふいにドアをノックする音が聞こえた。
「姉ーさま、もう起きましたかー?」
ドクンと心臓の音が早くなる。胸を押さえていた手が、思わずそのまま着ている服を握りしめた。
違う。この声は違う。瑞希ではない。
そう思っているはずなのに、手指から一気に血の気が引いていくのが分かった。
「あ、やっぱり起きていたんだー、姉さま。それなら声をかけてくれればいいのに。あれ? ねぇ、もしかして思い出した?」
瑞希と同じくらいの年だろうか。
ふわふわとしたストロベリーブロンドの髪を上だけ軽く結い上げ、白とピンクのシルクのようなドレスを身に着けた少女が部屋に入ってきた。
歩くたびに裾のレースが揺れ、とても可憐で華奢だ。
どこかのお姫様だと言われれば、そうだと思えてしまうくらいに。
しかしその少女の声も姿形も全く違うというのに、小馬鹿にしたようなその笑みが、なぜか瑞希と被る。