廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「みんな、ルキア様をとっても心配していましたからね」
と、笑うセドリックは、その後衝撃的なことを語った。
「そうだ、知っていますか?晩餐会の日、ルキア様にケガを負わせたアラス公爵令嬢……北の鉱山の監督、ゴラック男爵と結婚するらしいですよ」
「ええっ!?だ、男爵とですか?」
飛ぶ鳥を落とす勢い(だった)アラス公爵家と北方の男爵なんて……。
どう考えても身分が違いすぎない?
「ええ。僕も驚きました。ゴラック男爵はかなりの高齢だし、金銭面で裕福な訳じゃない」
「そう……どうしてかしら」
「陛下のご命令だそうです。商業区では、ルキア様にケガをさせた制裁で北に追い払われたんだって専らの噂ですけどね」
「ま、まさか。そんなはずは……」
たかが、私のケガくらいで陛下が動くなんて思えな……あ!
いたわ……王家を動かす力を持った人が、すぐ側に!
……おばあ様、やったのかしら?
そんな素振り全然なかったけど、いつものように涼しい顔で……。
小刻みに震える私に、セドリックは追い討ちをかけた。
「アラス公爵一派の令嬢の家も、ちょっとした罰を受けたみたいですし……」
「公爵一派の令嬢?」
あの時ユーディリアと共にいた令嬢たちのことかしら?
でも罰って、一体……?
セドリックに視線を送ると彼は早口で話始めた。
「エルハングルがアラス公爵家一派の貴族を出禁にして、晩餐会などの料理の提供をしなくなったのです。それから、ソハラルージュも令嬢たちのドレスを作るのを拒否して……その他にも、いろんな組合が貴族の仕事を請け負わなくなったんです。まぁ、ストライキですね。ルキア様にケガをさせた奴らを許すな!って、もう商業区では合言葉です」
エルハングルはローリーの仕業。
ソハラルージュはミレイユね。
それに組合が加わるなんて、かなりの大事になっている。
と、笑うセドリックは、その後衝撃的なことを語った。
「そうだ、知っていますか?晩餐会の日、ルキア様にケガを負わせたアラス公爵令嬢……北の鉱山の監督、ゴラック男爵と結婚するらしいですよ」
「ええっ!?だ、男爵とですか?」
飛ぶ鳥を落とす勢い(だった)アラス公爵家と北方の男爵なんて……。
どう考えても身分が違いすぎない?
「ええ。僕も驚きました。ゴラック男爵はかなりの高齢だし、金銭面で裕福な訳じゃない」
「そう……どうしてかしら」
「陛下のご命令だそうです。商業区では、ルキア様にケガをさせた制裁で北に追い払われたんだって専らの噂ですけどね」
「ま、まさか。そんなはずは……」
たかが、私のケガくらいで陛下が動くなんて思えな……あ!
いたわ……王家を動かす力を持った人が、すぐ側に!
……おばあ様、やったのかしら?
そんな素振り全然なかったけど、いつものように涼しい顔で……。
小刻みに震える私に、セドリックは追い討ちをかけた。
「アラス公爵一派の令嬢の家も、ちょっとした罰を受けたみたいですし……」
「公爵一派の令嬢?」
あの時ユーディリアと共にいた令嬢たちのことかしら?
でも罰って、一体……?
セドリックに視線を送ると彼は早口で話始めた。
「エルハングルがアラス公爵家一派の貴族を出禁にして、晩餐会などの料理の提供をしなくなったのです。それから、ソハラルージュも令嬢たちのドレスを作るのを拒否して……その他にも、いろんな組合が貴族の仕事を請け負わなくなったんです。まぁ、ストライキですね。ルキア様にケガをさせた奴らを許すな!って、もう商業区では合言葉です」
エルハングルはローリーの仕業。
ソハラルージュはミレイユね。
それに組合が加わるなんて、かなりの大事になっている。