廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
「お待たせしました、ここからが本題です!巷では、この奇跡を起こしたのは、我らの女神、ルキア様だという話なんですよっ!」
「はぁ!?」
「ふふふ。驚きましたか?」
驚く……というよりも、理解不能なんですが?
一体どうしてそんな話になるのか、まるでわからないわ。
「セドリック様だけの時には起こらなかったことが、ルキア様が加わって起こった。これが、証拠です」
「ぐ、偶然じゃない?」
「こんな偶然ありますか?」
一瞬ローリーが真顔になった。
それはもう「絶対にあなたのせいです」と言っている顔だ。
「いや、あの、だけど……何もやってないわよ?人形劇をセドリック様と一緒にしただけで……」
「あらそう言えば、私の時も同じだわ」
「お、おばあ様?」
正面のおばあ様は、涼しい顔でお茶菓子に手を伸ばしながら、続けて言った。
「ルキアのお芝居を聞いて、目が覚めたのよ」
「は、はぁ……でも、それは少し違うというか……」
なんとか反論を探したけど、なにも思い浮かばない。
それは違う!と否定しても、何がどう違うのかを説明できないからだ。
「興味深いわね。これはいろいろと楽しくなってきたわ……ふふ」
口の端を上げたおばあ様は、なにか良からぬことを考えているようだ。
ローリーもローリーで、自分の話がおばあ様の意向に添ったのを見て鼻高々である。
その中で私だけが、あり得ない噂と、おばあ様の悪巧みに戦々恐々としていた。
「はぁ!?」
「ふふふ。驚きましたか?」
驚く……というよりも、理解不能なんですが?
一体どうしてそんな話になるのか、まるでわからないわ。
「セドリック様だけの時には起こらなかったことが、ルキア様が加わって起こった。これが、証拠です」
「ぐ、偶然じゃない?」
「こんな偶然ありますか?」
一瞬ローリーが真顔になった。
それはもう「絶対にあなたのせいです」と言っている顔だ。
「いや、あの、だけど……何もやってないわよ?人形劇をセドリック様と一緒にしただけで……」
「あらそう言えば、私の時も同じだわ」
「お、おばあ様?」
正面のおばあ様は、涼しい顔でお茶菓子に手を伸ばしながら、続けて言った。
「ルキアのお芝居を聞いて、目が覚めたのよ」
「は、はぁ……でも、それは少し違うというか……」
なんとか反論を探したけど、なにも思い浮かばない。
それは違う!と否定しても、何がどう違うのかを説明できないからだ。
「興味深いわね。これはいろいろと楽しくなってきたわ……ふふ」
口の端を上げたおばあ様は、なにか良からぬことを考えているようだ。
ローリーもローリーで、自分の話がおばあ様の意向に添ったのを見て鼻高々である。
その中で私だけが、あり得ない噂と、おばあ様の悪巧みに戦々恐々としていた。