廃屋の捨てられ姫は、敵国のワケあり公爵家で予想外に愛されています
第三章
1、王宮からの招待状
私とおばあ様とローリー、三者三様の思いが渦巻く応接室に、慌ただしくミレイユが飛び込んで来た。
いつも落ち着きのないミレイユだけど、今はその二倍慌てている。
「失礼しますっ!カトレア様!あの……王……」
「王宮から手紙が届いたのね」
おばあ様は淡々と言った。
まるで手紙が届くことを知っていたような口振りである。
「へっ?あ、はい!そうですが……」
ミレイユは驚きの表情を更に深め、おばあ様に手紙を渡した。
封筒は白地に金色の縁取りで、深い赤色の封蝋にはレグナントの紋章が押されている。
おばあ様は手早く封を切り、中身を取り出した。
「招待状ね。私の王都帰還と目の完治を祝って、王宮で晩餐会を開くらしいわ」
「まぁぁ!晩餐会ですか?なんて素敵なんでしょう!国王陛下もカトレア様のことを大変心配なさってましたからねぇ。嬉しいに違いありませんっ!」
ミレイユはパッと瞳を輝かせた。
言葉ではもっともらしいことを言っているけど、彼女の頭の中は、晩餐会用の新しいドレスが縫える嬉しさでいっぱいなんだと思う……。
私とおばあ様とローリー、三者三様の思いが渦巻く応接室に、慌ただしくミレイユが飛び込んで来た。
いつも落ち着きのないミレイユだけど、今はその二倍慌てている。
「失礼しますっ!カトレア様!あの……王……」
「王宮から手紙が届いたのね」
おばあ様は淡々と言った。
まるで手紙が届くことを知っていたような口振りである。
「へっ?あ、はい!そうですが……」
ミレイユは驚きの表情を更に深め、おばあ様に手紙を渡した。
封筒は白地に金色の縁取りで、深い赤色の封蝋にはレグナントの紋章が押されている。
おばあ様は手早く封を切り、中身を取り出した。
「招待状ね。私の王都帰還と目の完治を祝って、王宮で晩餐会を開くらしいわ」
「まぁぁ!晩餐会ですか?なんて素敵なんでしょう!国王陛下もカトレア様のことを大変心配なさってましたからねぇ。嬉しいに違いありませんっ!」
ミレイユはパッと瞳を輝かせた。
言葉ではもっともらしいことを言っているけど、彼女の頭の中は、晩餐会用の新しいドレスが縫える嬉しさでいっぱいなんだと思う……。