あなたを愛しています
こうして、学内公認カップルになった私たちは、もちろん時にはケンカもしたけど、順調に交際を続けた。
大学は別々になったけど、それが私たちの関係に、特に影を落とすことはなかったし、就職もお互い希望の仕事に就くことが出来た。
そして迎えた25歳の私の誕生日。この日、学の連れて来てくれたレストランは、ミシュランの星付き。お味もロケーションも文句なしで、とても嬉しかったけど
(だいぶ、頑張らせちゃったな・・・。)
申し訳ないな、とも思っていた。
あとはデザートを残すのみとなり
「学、今日は本当にありがとう。こんな素敵なレストランで、とっても美味しいお料理をいただいて・・・感謝してます。」
笑顔で告げた私に
「そっか。瞳が喜んでくれたのなら、俺も良かった。」
と、学は答えてくれたけど、その笑顔は何故かぎこちない。
「どうしたの?」
不思議に思って尋ねると
「いや、その、なんだ・・・。」
なにやら挙動不審。いよいよ不思議に思って、彼の顔を見ていると
「お待たせいたしました。」
とウェイターさんがデザートのケーキを運んで来た。そして、テーブルに置かれたそのケーキを見た途端、私は息を呑んだ。
だってそのケーキには
『Happy Birthday Hitomi.
これからも、あなたの誕生日をずっと僕に祝わせて下さい。
By Gaku』
と書かれているカードが添えられていたから。
「瞳さん。」
そう呼ばれて、私はハッと学の顔を見る。その私の視線を受け止めた学は、呼吸を整えるように1つ息をすると
「僕はあなたを心から愛しています。だから、これからもずっと、あなたの隣に居させてください。一緒に幸せになりましょう。僕と結婚して下さい。」
そう言って、ケーキと一緒に運ばれて来た小さな箱をパカッと開いて、私に差し出した。
それはまさにサプライズ。彼と付き合い始めて、いつの間にか、もう8年。いつかは・・・と、私も期待していたけど、まさか今日とは・・・。一瞬、頭の中が真っ白になったけど、真剣な眼差しで私を見つめる学の顔に、我に返った。
「はい。末永く、よろしくお願いします。」
そう言って、頭を下げた私。その瞬間、ウェイターさんを始め、その場にいたお客さん達までが一斉に拍手をしてくれる。
(えっ・・・。)
思わぬ事態に私が驚いていると
「瞳、ありがとう。」
そう言った学が、なんといきなり泣き出したから、私はもっと驚いた。
「学、どうしたの?」
「だってさ。ちゃんと言えるかな、断られたらどうしようとかさ、いろいろ考えて、夜も眠れなくて、今日も全然食事楽しめなくてさ。でも瞳がOKしてくれて、そしたら嬉しいのと、ホッとしたのが一斉にこみあげて来たんだよ。瞳、本当にありがとう〜。」
そう言うといよいよ号泣に移る学。
(ねぇねぇ、泣くのはどっちかって言うと、プロポーズされて、感激した私の方なんじゃないの・・・?)
内心、戸惑う私に
「彼氏さん、打ち合わせに見えた時から、ずっと緊張されてましたから、無理ありませんよ。」
ウェイターさんが優しい笑顔で言ってくれ、周囲の人たちも、暖かな表情で見守ってくれてる。その人たちに頭を下げながら
(告白の時と言い、今日といい、なんでこの人は、周りを巻き込みたがるの・・・?)
と私は恥ずかしくなったが、でもやっぱり嬉しかった。
大学は別々になったけど、それが私たちの関係に、特に影を落とすことはなかったし、就職もお互い希望の仕事に就くことが出来た。
そして迎えた25歳の私の誕生日。この日、学の連れて来てくれたレストランは、ミシュランの星付き。お味もロケーションも文句なしで、とても嬉しかったけど
(だいぶ、頑張らせちゃったな・・・。)
申し訳ないな、とも思っていた。
あとはデザートを残すのみとなり
「学、今日は本当にありがとう。こんな素敵なレストランで、とっても美味しいお料理をいただいて・・・感謝してます。」
笑顔で告げた私に
「そっか。瞳が喜んでくれたのなら、俺も良かった。」
と、学は答えてくれたけど、その笑顔は何故かぎこちない。
「どうしたの?」
不思議に思って尋ねると
「いや、その、なんだ・・・。」
なにやら挙動不審。いよいよ不思議に思って、彼の顔を見ていると
「お待たせいたしました。」
とウェイターさんがデザートのケーキを運んで来た。そして、テーブルに置かれたそのケーキを見た途端、私は息を呑んだ。
だってそのケーキには
『Happy Birthday Hitomi.
これからも、あなたの誕生日をずっと僕に祝わせて下さい。
By Gaku』
と書かれているカードが添えられていたから。
「瞳さん。」
そう呼ばれて、私はハッと学の顔を見る。その私の視線を受け止めた学は、呼吸を整えるように1つ息をすると
「僕はあなたを心から愛しています。だから、これからもずっと、あなたの隣に居させてください。一緒に幸せになりましょう。僕と結婚して下さい。」
そう言って、ケーキと一緒に運ばれて来た小さな箱をパカッと開いて、私に差し出した。
それはまさにサプライズ。彼と付き合い始めて、いつの間にか、もう8年。いつかは・・・と、私も期待していたけど、まさか今日とは・・・。一瞬、頭の中が真っ白になったけど、真剣な眼差しで私を見つめる学の顔に、我に返った。
「はい。末永く、よろしくお願いします。」
そう言って、頭を下げた私。その瞬間、ウェイターさんを始め、その場にいたお客さん達までが一斉に拍手をしてくれる。
(えっ・・・。)
思わぬ事態に私が驚いていると
「瞳、ありがとう。」
そう言った学が、なんといきなり泣き出したから、私はもっと驚いた。
「学、どうしたの?」
「だってさ。ちゃんと言えるかな、断られたらどうしようとかさ、いろいろ考えて、夜も眠れなくて、今日も全然食事楽しめなくてさ。でも瞳がOKしてくれて、そしたら嬉しいのと、ホッとしたのが一斉にこみあげて来たんだよ。瞳、本当にありがとう〜。」
そう言うといよいよ号泣に移る学。
(ねぇねぇ、泣くのはどっちかって言うと、プロポーズされて、感激した私の方なんじゃないの・・・?)
内心、戸惑う私に
「彼氏さん、打ち合わせに見えた時から、ずっと緊張されてましたから、無理ありませんよ。」
ウェイターさんが優しい笑顔で言ってくれ、周囲の人たちも、暖かな表情で見守ってくれてる。その人たちに頭を下げながら
(告白の時と言い、今日といい、なんでこの人は、周りを巻き込みたがるの・・・?)
と私は恥ずかしくなったが、でもやっぱり嬉しかった。