堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
勢いよく部屋に入ってきた人物の音で、全身がビクリと震えてしまった。この寝入りばなに現実に引き戻されてしまうと、とても悔しい気持ちがするのはなぜだろう。
「ダニエル様。いくら御兄妹とは言え、せめてノックをお願いいたします」
パメラが両手をお腹の前で揃えて、ペコリと頭を下げた。
「たたたたたたたた、たいへんだ」
と言葉を発したのは、一番上の兄のダニエルだった。
このとき、兄が壊れた、とエレオノーラは思った。下着姿ではあるけれど、ゆっくりと起き上がる。
「どうかなさいましたか? ダンお兄さま」
「どうもこうもない。だが、お前のその恰好は目のやり場に困る。それでは大変ではなく変態になるからやめておけ」
「ダニエル様。いくら御兄妹とは言え、せめてノックをお願いいたします」
パメラが両手をお腹の前で揃えて、ペコリと頭を下げた。
「たたたたたたたた、たいへんだ」
と言葉を発したのは、一番上の兄のダニエルだった。
このとき、兄が壊れた、とエレオノーラは思った。下着姿ではあるけれど、ゆっくりと起き上がる。
「どうかなさいましたか? ダンお兄さま」
「どうもこうもない。だが、お前のその恰好は目のやり場に困る。それでは大変ではなく変態になるからやめておけ」