堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
言い、ジルベルトが力を緩めた隙に、エレオノーラは彼の顔を見上げた。ジルベルトの耳の後ろから首にかけて、赤く染まりつつある。こんなジルベルトを目にするのも、エレオノーラにとっては初めてのこと。
「ジル様、どうかなさいましたか?」
まさか、熱があるのではないか、と彼女は思った。とにかくジルベルトの顔が赤いのだ。
「いや、どうもしないのだが。ただ」
と、言いにくそうにそこで言葉を詰まらせるジルベルト。
「ただ?」
と、エレオノーラが聞き返す。
「あまりにもエレンが可愛すぎるので、どうしたらいいのかがわからない。それに、あなたからの言葉も嬉しい」
右手の甲で口元を押さえているジルベルト。すでに顔中が赤い。発熱状態のジルベルトに見えなくもない。
「ジル様、どうかなさいましたか?」
まさか、熱があるのではないか、と彼女は思った。とにかくジルベルトの顔が赤いのだ。
「いや、どうもしないのだが。ただ」
と、言いにくそうにそこで言葉を詰まらせるジルベルト。
「ただ?」
と、エレオノーラが聞き返す。
「あまりにもエレンが可愛すぎるので、どうしたらいいのかがわからない。それに、あなたからの言葉も嬉しい」
右手の甲で口元を押さえているジルベルト。すでに顔中が赤い。発熱状態のジルベルトに見えなくもない。