堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「フランシア? あまり聞いたことはないな」
子爵家だからだろうか。アンディの耳に入ってきたことは無い。
「あそこは騎士団の家系らしいわ」
「では、その娘もか?」
娘も騎士団だとしたら、手を出すのは少し面倒かもしれない、とアンディは考えた。
「いえ。娘はどうやら身体が丈夫ではないらしいの。そのためか社交界にもあまり参加していない。あまり、というよりほとんどかしら、ね。普段は屋敷の方に引きこもっているらしいわ。だから、その手の人たちに名前も知られていないし、顔も知られていないみたい」
「そんな女がよく、あれの婚約者になったな」
名前も知られていない、顔も知られていないような娘が、よくあの騎士団長の婚約者に、と思わずにはいられない。それなりの相手が求められるようなものだと思うのだが。
「あそこの他の兄弟は騎士団だから、その騎士団つながりじゃないかしら?」
子爵家だからだろうか。アンディの耳に入ってきたことは無い。
「あそこは騎士団の家系らしいわ」
「では、その娘もか?」
娘も騎士団だとしたら、手を出すのは少し面倒かもしれない、とアンディは考えた。
「いえ。娘はどうやら身体が丈夫ではないらしいの。そのためか社交界にもあまり参加していない。あまり、というよりほとんどかしら、ね。普段は屋敷の方に引きこもっているらしいわ。だから、その手の人たちに名前も知られていないし、顔も知られていないみたい」
「そんな女がよく、あれの婚約者になったな」
名前も知られていない、顔も知られていないような娘が、よくあの騎士団長の婚約者に、と思わずにはいられない。それなりの相手が求められるようなものだと思うのだが。
「あそこの他の兄弟は騎士団だから、その騎士団つながりじゃないかしら?」