堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「仕方ないわね、今回だけよ」
マリーの視線が和らいだ。
「芝居を観終わり、帰るところ見計らって彼らの馬車を止めなさい。そして、第零騎士団を名乗って、婚約者をこちらの馬車に乗せるのよ」
「なぜ、第零を名乗る必要がある?」
第零騎士団。そういった騎士団が存在することは知っているが、他の騎士団と何が違うのかはわからない。第零というくらいだから、恐らく第一のサポートでもしているのだろう、という推測。
「あの婚約者の兄が第零だからよ。きっとあの堅物も、婚約者の兄からの迎えの馬車であると思うでしょうね」
「なるほど」
そこでアンディは頷く。マリーの情報の多さにはいつもながら感心してしまう。
「彼女をこちらの馬車に乗せてしまえばこちらのものよね?」
マリーの視線が和らいだ。
「芝居を観終わり、帰るところ見計らって彼らの馬車を止めなさい。そして、第零騎士団を名乗って、婚約者をこちらの馬車に乗せるのよ」
「なぜ、第零を名乗る必要がある?」
第零騎士団。そういった騎士団が存在することは知っているが、他の騎士団と何が違うのかはわからない。第零というくらいだから、恐らく第一のサポートでもしているのだろう、という推測。
「あの婚約者の兄が第零だからよ。きっとあの堅物も、婚約者の兄からの迎えの馬車であると思うでしょうね」
「なるほど」
そこでアンディは頷く。マリーの情報の多さにはいつもながら感心してしまう。
「彼女をこちらの馬車に乗せてしまえばこちらのものよね?」