堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
第三章:学生編
1.新しい任務です
「エレン。次の潜入先なのだが」
この仕事部屋にいるのはダニエルとエレオノーラの二人のみ。次の仕事の説明をしたい、とダニエルから呼び出されたエレオノーラ。向かい合ってソファに座り、今、それを聞いているところだ。
「ドラギラの王立学院に潜入して欲しい」
足を組み、その組んだ足の上に右肘をつき、その右手の甲の上に顎を乗せながらダニエルが言った。
「え、学院ですか? それはつまり、女教師として、ですね」
エレオノーラは胸の前で両手を組んだ。魅惑の女教師。どんな服装がいいかしら、とか、変装の内容を考えているエレオノーラではあったのだが。
「いや、教師ではない」
と言うダニエルの一言が、ものすごく恐ろしい一言のようにも聞こえた。教師でなかったら、なんなのだろう。事務員とか、用務員とか、はたまた学院に商品をおろしている承認だろうか。
「生徒として潜入して欲しい」
「え?」
この仕事部屋にいるのはダニエルとエレオノーラの二人のみ。次の仕事の説明をしたい、とダニエルから呼び出されたエレオノーラ。向かい合ってソファに座り、今、それを聞いているところだ。
「ドラギラの王立学院に潜入して欲しい」
足を組み、その組んだ足の上に右肘をつき、その右手の甲の上に顎を乗せながらダニエルが言った。
「え、学院ですか? それはつまり、女教師として、ですね」
エレオノーラは胸の前で両手を組んだ。魅惑の女教師。どんな服装がいいかしら、とか、変装の内容を考えているエレオノーラではあったのだが。
「いや、教師ではない」
と言うダニエルの一言が、ものすごく恐ろしい一言のようにも聞こえた。教師でなかったら、なんなのだろう。事務員とか、用務員とか、はたまた学院に商品をおろしている承認だろうか。
「生徒として潜入して欲しい」
「え?」