堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
9.勧誘されました
学院へ行き、授業を受け、そしてそれが終わると演劇部の練習へ行く。というルーティンに慣れつつあった頃、エレオノーラはドロシーに呼び止められた。今日は演劇部の通し練習がなく(というもの講堂を借りることができなかったためだ)、自主練になってしまったからさっさと帰ろうと思っていた、その矢先だった。
「ねえねえ、エレンちゃん。今日は演劇部の練習は無いんでしょ?」
なぜか演劇部の練習スケジュールまでだだ漏れしている。いいのか悪いのか。それともこのドロシーの情報収集能力が長けているのか。
「あ、はい。今日は講堂が使えないため自主練のみです」
「じゃあさ。ちょっと付き合って欲しいところがあるんだけど、いいかな?」
ちょっとお姉さん暇? オレに付き合ってくれない? 的なノリでドロシーが言うものだから、一瞬、警戒してしまった。
「えっと」
つい、エレオノーラは身体に力を入れてしまう。つまり、身構えた。
「ねえねえ、エレンちゃん。今日は演劇部の練習は無いんでしょ?」
なぜか演劇部の練習スケジュールまでだだ漏れしている。いいのか悪いのか。それともこのドロシーの情報収集能力が長けているのか。
「あ、はい。今日は講堂が使えないため自主練のみです」
「じゃあさ。ちょっと付き合って欲しいところがあるんだけど、いいかな?」
ちょっとお姉さん暇? オレに付き合ってくれない? 的なノリでドロシーが言うものだから、一瞬、警戒してしまった。
「えっと」
つい、エレオノーラは身体に力を入れてしまう。つまり、身構えた。