堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「ドロシー。君は先生の話を聞いていなかったのかい? 彼女は短期留学で二学年が終わるまでの三月だけの留学だよ」
「えー、そうなの? もう、がっかり」
落ち込むドロシーに、まあまあ、とサイモンが宥めている。カップは彼女の手の中に握られたまま。不安定な恰好であるにも関わらず、なんとか中身はカップの中に保たれていた。
「で、会長。なぜそんな彼女を生徒会に誘おうと思ったんですか?」
イアンが横目でアレックスを見た。
「なぜ?」
アレックスは足を組んで、腕を組んだ。
「なぜ、と言われても。彼女が気になったから、だろうな」
「えー、そうなの? もう、がっかり」
落ち込むドロシーに、まあまあ、とサイモンが宥めている。カップは彼女の手の中に握られたまま。不安定な恰好であるにも関わらず、なんとか中身はカップの中に保たれていた。
「で、会長。なぜそんな彼女を生徒会に誘おうと思ったんですか?」
イアンが横目でアレックスを見た。
「なぜ?」
アレックスは足を組んで、腕を組んだ。
「なぜ、と言われても。彼女が気になったから、だろうな」