堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「へぇ。すごいですね。私も最初の騎士団長の名前は知らないです」

「ええ、エレンさんはバーデールの方ですものね。こちらの騎士団長は知らないですよね?」
 銀縁眼鏡に合った上品な笑み。

「あの、また来てもいいですか?」
 エレオノーラは尋ねた。

「ええ。いつでも図書室にどうぞ」
 エレオノーラはサリーに頭を下げると、図書室を後にした。
 今日もいい人材を見つけてしまった。彼女は情報部向きだと思う。
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