堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「あの、責任をとりたいとおっしゃっていると、うかがったのですが。ですが、あれは事故のようなものですので、団長が気になさる必要はありません」
「いや、しかしながら。私も男ですから、ここはきっちりと責任を取らせていただきたい。どうか、私の妻になっていただけないだろうか」
まさしくダニエルから聞いていた通り。それと当時に兄たちがいなくて良かった、とエレオノーラは思った。そう思うくらい、顔が熱を帯びていることに自分でも気づいた。事前告知があったにも関わらず、面と向かってこのようなことを言われることに慣れてはいない。そもそもあの事故から結婚という発想がぶっ飛びすぎているような気もするのだが、恐らく真面目な人間なのだろう。
だが、エレオノーラも何か言わなくてはという気持ちになる。
「もし、団長が責任を感じてそうおっしゃるのであれば。私も責任を取る必要がありますね」
弾む胸を悟られないように、彼女は笑みを浮かべた。
「それは、いい返事をいただけると思ってもいいのだろうか」
ちょっとジルベルトも身体の角度を変えた。
「はい。団長の妻、今はまだ婚約者? 恋人? それを、責任をもってきっちりと演じさせていただきます」
「いや、しかしながら。私も男ですから、ここはきっちりと責任を取らせていただきたい。どうか、私の妻になっていただけないだろうか」
まさしくダニエルから聞いていた通り。それと当時に兄たちがいなくて良かった、とエレオノーラは思った。そう思うくらい、顔が熱を帯びていることに自分でも気づいた。事前告知があったにも関わらず、面と向かってこのようなことを言われることに慣れてはいない。そもそもあの事故から結婚という発想がぶっ飛びすぎているような気もするのだが、恐らく真面目な人間なのだろう。
だが、エレオノーラも何か言わなくてはという気持ちになる。
「もし、団長が責任を感じてそうおっしゃるのであれば。私も責任を取る必要がありますね」
弾む胸を悟られないように、彼女は笑みを浮かべた。
「それは、いい返事をいただけると思ってもいいのだろうか」
ちょっとジルベルトも身体の角度を変えた。
「はい。団長の妻、今はまだ婚約者? 恋人? それを、責任をもってきっちりと演じさせていただきます」