堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「リンドレー公爵家とノアイユ侯爵家の縁談によって、不利益があがるようなところってあるのでしょうか?」
エレオノーラは尋ねた。
「まあ、あると言ったらあるし、無いと言ったら無い」
ずっと黙っていたフレディが口を開いた。「ノアイユ侯爵家には金がある。だが、リンドレー公爵家は、最近は落ち込み気味だ。ここで、リンドレー公爵家がその金を手にするとしたら、他の三つの公爵家にとっては面白くないだろうな」
そこで眼鏡をくいっと押し上げた。さすが情報部。貴族社会の懐事情も把握しているらしい。
「てことは、残りの公爵家が?」
エレオノーラが呟くと。
「そんな単純な話ではないような気がする」
珍しくジルベルトが考え込んでいた。何やら心当たりがあるのか、無いのか。「なぜ、その婚約者は卒業パーティに護衛を依頼してきたのか」
ジルベルトが口にした婚約者とはアレックスのことだ。
エレオノーラは尋ねた。
「まあ、あると言ったらあるし、無いと言ったら無い」
ずっと黙っていたフレディが口を開いた。「ノアイユ侯爵家には金がある。だが、リンドレー公爵家は、最近は落ち込み気味だ。ここで、リンドレー公爵家がその金を手にするとしたら、他の三つの公爵家にとっては面白くないだろうな」
そこで眼鏡をくいっと押し上げた。さすが情報部。貴族社会の懐事情も把握しているらしい。
「てことは、残りの公爵家が?」
エレオノーラが呟くと。
「そんな単純な話ではないような気がする」
珍しくジルベルトが考え込んでいた。何やら心当たりがあるのか、無いのか。「なぜ、その婚約者は卒業パーティに護衛を依頼してきたのか」
ジルベルトが口にした婚約者とはアレックスのことだ。