堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
 エレオノーラは勢いよくどすんとソファに腰を沈めた。

「ベルニスさん、大丈夫でしたか?」

「ええ、あ、はい」
 ベルニスも彼女の向かい側にゆったりと座る。
「あの、私たちはこの後どうなってしまうのでしょう」

「そうですね」
 うーん、とエレオノーラは考えた。結論から言えば、助かる、はずなのだが。
「きっと助けが来ます。ですから安心してください」

「ですが」

「私もいますから」
 そこでエレオノーラは自信満々、余裕綽々の笑みを浮かべた。
「ということで、早速ですが、反撃開始です」

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