花笑ふ、消え惑ふ





あるところにナガレという少女がいました。


ナガレの家はとても貧しく、いつもお腹を空かせていました。


それでもナガレは、お父さんとお母さんと幸せに暮らしていました。


たっぷりの愛情と穏やかな温もり。


家族と笑えていたら、それだけでよかったのです。


そう、それだけで────……




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