お局様と3人の男たち
次の日曜日、今日子は岸に合いに行き話をした。
「今回のお話、私にはもったいないお話だと思っています。いろいろ考えたのですが、今私は会社で課長という管理職に就いています。仕事は達成感があり、責任もあり苦労は絶えませんが楽しいのです。辞めたくありません。ですから申し訳ないのですが、このお話お断りさせてください。申し訳ございません。」
「僕は今日子さんの仕事に対する姿勢が好きです。女性として管理職を務めているのは尊敬します。それ程仕事を続けたいなら、続けてもいいですよ。」
今日子は困った。
「でも、岸さんのお宅から会社までは2時間近くかかります。体力的に持ちません。申し訳ございません。」
「・・・今日のところは帰ります。」
今日のところってどういうこと? 諦めていないということ? どうしよう・・・今日子は悩んだ。
夜、母親から電話が入った。
「今日子、断ったってどういうことなの? あんたバカなの? 」
母は怒っていた。当然だよなー、と冷静に母の長い小言を聞いた。
それから2週間余り、静かな日々が続いた。山田との楽しい日々も戻った。良かった・・・