*again




散らばった物を中に詰め込んで、その場から走り去った。


「はあっ…」と呼吸が乱れて苦しいけど、止まれない。



止まりたくない。


だって、



「華っ…!!」



パシッと腕を掴まれては

嫌でも足が止まる。



「なんでここに…」



呼吸が荒れている私に対して、優は微かにしか乱れていない。



「………俺に会いに来たの?」

「っ…………」



乱れていて言葉が出ない。




そんな私に対して、



「……ごめん。ごめんね」



優は何度も私にそう言う。



それはなんの謝りなの?

息が荒れている私に質問したから?

走らせてしまったから?



それとも────私を抱いたこと?

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