*again
ここは駅前で
人がいるにも関わらず
「っ─────」
優は私を抱き締めた。
開いた傘は地面へと落ちてしまっているのに、
そんなの、気にしてられない。
「……華」
ギュッと優の腕が強く私を包み込む。
「泣かせてごめん」
「やめて…っ、もう、謝らないで……」
優に謝られると、
胸が本当に苦しくなるから。
痛くて痛くて
その痛さに
顔が歪んでしまうほど苦しくなる。
「……また、苦しませてしまったね」
「っ、」
「もう苦しませたくないって思ってたのに…」
嗚呼、" また "。
「……さっきも言ったけど、俺が華を幸せに出来る自信はないよ」
私は間違えて─────。