お兄ちゃんが好き
 次の日の朝、
お兄ちゃんがごはんを食べていた。
「おはよう。」
「おはよう。」

『なんだ。いつも通りのお兄ちゃんじゃん。
気にしすぎだ。』

「行って来ます。」
学校へ向かった。
お兄ちゃんは、今日は、朝一の講義はないらしい。

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その夜、家族4人で夕食を食べていると、
お兄ちゃんが話始めた。
「俺、20歳になったら1人暮らししたい。
大学も遠いし、夏休み中に引っ越したいんだけど。バイトでお金貯めたし」
「そうか。まあ、亮も20歳になるし、いいかもなぁ。いいよ。アパートの初期費用ぐらい出すよ。貯めたお金は、困った時に使えばいい。困ったら、いつでも言えよ。親が生きてるうちは頼ればいい。」
「ありがとう。」

『お兄ちゃん、1人暮らしするんだ。
寂しくなるなぁ。』
部屋で考えていた。

ノックされた。
「咲良。入っていい?」
お兄ちゃんだ。
「いいよ。」

「お兄ちゃん、1人暮らしするの?」
「そう。大学に家から通うの大変だし、
20歳になるから、親も許してくれる気がしたし。親がいいって言ってくれて良かったよ。」
「寂しくなるなぁ。」
「時々、遊びに来ていいよ。
何かあったら、すぐ連絡して。飛んでくるから。」
と、頭をポンポンっと叩いて、部屋から出て行った。
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