溺愛結婚は突然に〜ホテル王から注がれる、溢れるほどの愛〜
「ま……って」
「待たない」
「っ……ぁっ……」
敏感なところを何度も刺激され、無意識に呼吸が浅くなる。
漏れる声が恥ずかしくて、口を手で抑えようとするもののそれを阻まれてしまう。
「ダメ、もっと聞かせて」
「だって……」
「可愛いから、聞きたい」
言葉と共に手の動きは激しくなり、さらには唇もどんどん下に向かい。
「んん、ひぁ……」
とめどなく快感が私を襲い、嬌声を響かせる度にそれは身体の奥底を熱くする。
身を委ねることしかできなくて、何度も閃光が弾けるように頭の中が真っ白になる。抗うことのできない気持ち良さにいつの間にか恥ずかしさもどこかへ飛んでいき、甘く鳴くのが精一杯だった。
その晩、私は初めてを優吾さんに捧げた。
切なくなるほどに甘く、蕩けそうなほどに深く。
別れを惜しむかのような最後のキスが、私の胸に"恋心"を確かに植え付けていった。