オトメは温和に愛されたい
*後悔したくない
結局男性と一緒にパンケーキを食べに行くと、お食事系に走る傾向が強いのかな?と思ってしまった。
カナ兄のせいな部分が大きい気もするけれど、ベッタリと甘いメニューを頼んだのは私だけで。
「私、これにする! 季節のフレッシュフルーツパンケーキ!」
そう言ってメニューから顔を上げたら、カナ兄から露骨に嫌そうな顔された。
でもしょっぱいのを食べたら甘いのも美味しかったみたい。何だかんだ言いながら、お兄ちゃん全種類美味しそうに食べてたっけ。
思い出したら口の中に幸せな風味が蘇って、私は思わずニンマリしてしまう。
「……気持ち悪い」
と、ハンドルを握る温和に冷たく一蹴されて、私は慌てて顔を引き締めた。
「ね、温和、カナ兄とは何で別々に来たの?」
どちらかの車に一緒に乗ってくればよかったのに。
そんな意味を込めて温和を見つめながら、先程のやり取りを思い出す。
パンケーキ屋さんを後にした私たちは、鶴見先生も利用したコインパーキングに戻ってきた。
来た時はあれこれあり過ぎて気持ちが一杯一杯だったからかな。全然気づけなかったけれど、見れば温和の黒のタントカスタムと、カナ兄の白のフォレスターが並んで駐車してあるのが分かった。
カナ兄のせいな部分が大きい気もするけれど、ベッタリと甘いメニューを頼んだのは私だけで。
「私、これにする! 季節のフレッシュフルーツパンケーキ!」
そう言ってメニューから顔を上げたら、カナ兄から露骨に嫌そうな顔された。
でもしょっぱいのを食べたら甘いのも美味しかったみたい。何だかんだ言いながら、お兄ちゃん全種類美味しそうに食べてたっけ。
思い出したら口の中に幸せな風味が蘇って、私は思わずニンマリしてしまう。
「……気持ち悪い」
と、ハンドルを握る温和に冷たく一蹴されて、私は慌てて顔を引き締めた。
「ね、温和、カナ兄とは何で別々に来たの?」
どちらかの車に一緒に乗ってくればよかったのに。
そんな意味を込めて温和を見つめながら、先程のやり取りを思い出す。
パンケーキ屋さんを後にした私たちは、鶴見先生も利用したコインパーキングに戻ってきた。
来た時はあれこれあり過ぎて気持ちが一杯一杯だったからかな。全然気づけなかったけれど、見れば温和の黒のタントカスタムと、カナ兄の白のフォレスターが並んで駐車してあるのが分かった。