オトメは温和に愛されたい
私は結構な頻度で利用する行きつけのコンビニで沢山のお菓子やおつまみと一緒に、店内にあった目につく限りのお酒を手当たり次第手にとってはカゴに放り込んだ。
このコンビニにカートがあるの、今日初めて気がついたんだけど、それを利用すればコンビニでも重い物を沢山カゴに入れてもスーパー並みにしんどくないんだなぁってぼんやり思う。
佳乃花と2人――仮に一路が居たとしても――絶対そんなに飲めるわけないって、頭では分かってる。
分かってるけど……まるで空虚な気持ちを埋めるみたいに、気がついたらどんどんカゴに商品を入れてしまっていたの。
そのままぼんやりレジに並んだら、私の様子がおかしいのに気がついた顔馴染みの店員さんから、
「こんなにたくさん。お客さん、まさか今日も徒歩じゃないですよね? 車だったら駐車場まで運ぶの手伝いますよ?」
と声をかけられてハッとした。
つぶやくように「……徒歩です」と告げたら、「持ち帰れる程度に減らしませんか?」って小声で提案されて。
私は小さくうなずいて、両手で持てるぐらいの数だけ買わせてもらったの。
お店の売り上げ的に考えたら、その店員さんがやったことは多分ダメな行為。本来なら売った後の商品のことなんて、考えなくてもいいはずなんだもの。
でも――だからこそ私はこのコンビニをついつい利用したくなってしまうんだろうな。
佳乃花の住むアパートの近くにある、セレストアというコンビニ。
佳乃花の家にお邪魔するときには私、必ずそこへ立ち寄って、何かを買って行くのが常になっている。
ついでにここ、父が開業している小児科にも近いから……幼い頃から割とよく利用させてもらっている。
このコンビニにカートがあるの、今日初めて気がついたんだけど、それを利用すればコンビニでも重い物を沢山カゴに入れてもスーパー並みにしんどくないんだなぁってぼんやり思う。
佳乃花と2人――仮に一路が居たとしても――絶対そんなに飲めるわけないって、頭では分かってる。
分かってるけど……まるで空虚な気持ちを埋めるみたいに、気がついたらどんどんカゴに商品を入れてしまっていたの。
そのままぼんやりレジに並んだら、私の様子がおかしいのに気がついた顔馴染みの店員さんから、
「こんなにたくさん。お客さん、まさか今日も徒歩じゃないですよね? 車だったら駐車場まで運ぶの手伝いますよ?」
と声をかけられてハッとした。
つぶやくように「……徒歩です」と告げたら、「持ち帰れる程度に減らしませんか?」って小声で提案されて。
私は小さくうなずいて、両手で持てるぐらいの数だけ買わせてもらったの。
お店の売り上げ的に考えたら、その店員さんがやったことは多分ダメな行為。本来なら売った後の商品のことなんて、考えなくてもいいはずなんだもの。
でも――だからこそ私はこのコンビニをついつい利用したくなってしまうんだろうな。
佳乃花の住むアパートの近くにある、セレストアというコンビニ。
佳乃花の家にお邪魔するときには私、必ずそこへ立ち寄って、何かを買って行くのが常になっている。
ついでにここ、父が開業している小児科にも近いから……幼い頃から割とよく利用させてもらっている。