オトメは温和に愛されたい
小声で謝罪の言葉を述べてから、温和のネクタイをギュッと引っ張って彼の顔を自分のほうに引き寄せると、私は背伸びして温和の唇を塞いだ。
温和がびっくりしたように瞳を見開いたのが分かったけれど、許して、どうか今はこのまま――。
そう思っていたら、強く抱き寄せられて口付けの角度がグッと深くなった。
「っ、……は、るま、さ? ぁ、……んっ」
川越先生がすぐ後ろにいらっしゃるのにそんなのお構いなしと言う風に、温和の舌が私の口中を這い回って。
私はその動きに翻弄されるように彼に縋りつく。
身体中の血液が沸騰するほど気持ちよくて、全身が温和をもっと欲しいと叫んでしまう。
ここは教室の中だと……すぐ後ろに川越先生がいらっしゃるのだと……頭の奥底では分かっているのにそんなのどうでもいいと思ってしまいそうなくらい、私は温和を求めてしまう。
温和が、チュッと音を立てて私の舌を吸い上げるようにして名残惜しそうに私の唇から離れる。
そのまま温和に支えられて立っているのがやっとの私を川越先生に見せ付けるようにしながら、温和が
「お前じゃ、音芽をこういう状態には出来ない。諦めろ」
って勝ち誇ったように宣言した。
川越先生が、そんな私と温和を睨みつけながら、悲しげに小さく一言、「……そんなの、最初から分かってたわ……」って、つぶやいた。
温和がびっくりしたように瞳を見開いたのが分かったけれど、許して、どうか今はこのまま――。
そう思っていたら、強く抱き寄せられて口付けの角度がグッと深くなった。
「っ、……は、るま、さ? ぁ、……んっ」
川越先生がすぐ後ろにいらっしゃるのにそんなのお構いなしと言う風に、温和の舌が私の口中を這い回って。
私はその動きに翻弄されるように彼に縋りつく。
身体中の血液が沸騰するほど気持ちよくて、全身が温和をもっと欲しいと叫んでしまう。
ここは教室の中だと……すぐ後ろに川越先生がいらっしゃるのだと……頭の奥底では分かっているのにそんなのどうでもいいと思ってしまいそうなくらい、私は温和を求めてしまう。
温和が、チュッと音を立てて私の舌を吸い上げるようにして名残惜しそうに私の唇から離れる。
そのまま温和に支えられて立っているのがやっとの私を川越先生に見せ付けるようにしながら、温和が
「お前じゃ、音芽をこういう状態には出来ない。諦めろ」
って勝ち誇ったように宣言した。
川越先生が、そんな私と温和を睨みつけながら、悲しげに小さく一言、「……そんなの、最初から分かってたわ……」って、つぶやいた。