オトメは温和に愛されたい
 苦しいって思った次の瞬間には、私の内壁を連れてまた遠ざかるリズミカルなその動きに、私はただただ翻弄されるばかりで。

 最初は膣内(なか)を一杯に満たしてぎゅうぎゅうで苦しかっただけのその行為が、段々内側を麻痺させるような熱を持った感覚に塗り替えられていく。
 それに伴うように、痛みを押しのけて甘くとろけるような快感が這い上がってくるようになった。

「あ、やだ……はる、まさっ、怖……いっ」

 何かが押し寄せてくるようで、それが何か分からなくて、すごく……怖い。

音芽(おとめ)、それ、怖いんじゃなくて……気持ち、い、……んだろ?」

 なんでそんなことが温和(はるまさ)に分かるの?って思ったと同時に、

「ほら、ここ」

 温和(はるまさ)に、その言葉と同時に鳥肌がたつほどゾクゾクするところを突かれて、思わず身体がビクッと跳ねて仰け反ってしまう。

「あっ、ン、そこ、……ダメぇっ」

 温和(はるまさ)にある一点を刺激されると、中からジュン、と熱い体液が溢れ出てきて太腿を流れ伝う。

 中がもっともっと刺激を与えて欲しいと温和(はるまさ)のものに追いすがるように収縮をする。
 お腹がピクピクと震える感触まで伝わってきて、自分でも何が起こっているのか分からなくて混乱してしまう。
 中からトロトロと止めどなく溢れ出す蜜のせいで、温和(はるまさ)が腰を動かすたびにパチュッパチュッという濡れた水音が強くなって、それがまた羞恥心を煽った。
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