オトメは温和に愛されたい
とんとん拍子というのでしょうか
「やっぱいいじゃん、それ」
温和が満足そうに私の左手を持ち上げて、指輪越し、薬指に口づけを落とす。
貴金属店であれこれありすぎて、私は昨夜の無理と引っくるめてドッと疲れてしまった。
明日も休日で良かった。
土日連休万歳。
明日は――というか今夜から、温和には申し訳ないけれど、少し1人でゆっくりさせてもらおう。
そう思うのに、当然のように私、温和の部屋に連れ込まれて、さっきからソファで隣に座った温和に、ずっと左手を握られて甘えられています。
私の左手の薬指にはホワイトゴールドの四葉のクローバーデザインの華奢な指輪がはまっていて。
クローバーの葉には互い違いになるようにダイヤが。
当然、ファッションリングとしてもそこそこのお値段だったそれを見て、「こんな高いの要らないよ、シルバーリングでいいよ」って言ったのに、温和は頑なにクローバーデザインのそれにこだわった。
「何で?」って聞いたら、「お前知らないのかよ?」って逆にきょとんとされた。
「CLOVER」は「c−lover」って書けるから「彼女は恋人」って意味になるんだとか。
「何でそんなこと知ってるの!」って驚いたら、昔何かの映画で観たんだとか。
正直、温和ってこんなロマンチストだったの?って驚いてしまった。
だからクローバーデザインのリングを私に付けさせるのは、温和にとって「こいつは俺の彼女」って意味になるから重要なんだとか何とか言って譲ってくれなくて。
温和が満足そうに私の左手を持ち上げて、指輪越し、薬指に口づけを落とす。
貴金属店であれこれありすぎて、私は昨夜の無理と引っくるめてドッと疲れてしまった。
明日も休日で良かった。
土日連休万歳。
明日は――というか今夜から、温和には申し訳ないけれど、少し1人でゆっくりさせてもらおう。
そう思うのに、当然のように私、温和の部屋に連れ込まれて、さっきからソファで隣に座った温和に、ずっと左手を握られて甘えられています。
私の左手の薬指にはホワイトゴールドの四葉のクローバーデザインの華奢な指輪がはまっていて。
クローバーの葉には互い違いになるようにダイヤが。
当然、ファッションリングとしてもそこそこのお値段だったそれを見て、「こんな高いの要らないよ、シルバーリングでいいよ」って言ったのに、温和は頑なにクローバーデザインのそれにこだわった。
「何で?」って聞いたら、「お前知らないのかよ?」って逆にきょとんとされた。
「CLOVER」は「c−lover」って書けるから「彼女は恋人」って意味になるんだとか。
「何でそんなこと知ってるの!」って驚いたら、昔何かの映画で観たんだとか。
正直、温和ってこんなロマンチストだったの?って驚いてしまった。
だからクローバーデザインのリングを私に付けさせるのは、温和にとって「こいつは俺の彼女」って意味になるから重要なんだとか何とか言って譲ってくれなくて。