オトメは温和に愛されたい
***

 甘く重怠い疼痛を訴える腰の違和感に、愛された実感を覚えながらのシャワーから戻ると、温和(はるまさ)の穏やかな寝顔があった。

 パジャマがなかったのでとりあえず、と着てみたスリップの下は、ブラはおろかショーツさえ身に付けていない。

 だって。

 履いたほうがいいかなって手にしたショーツは、温和(はるまさ)に脱がされた時にはもう随分としっかり濡れそぼっていて、とても再度身に付けられるような状態ではなかったんだものっ。



温和(はるまさ)、可愛い」

 情事の後、そのまま眠りそうになっていた私を促して、「シャワーだけは済ませておけよ」って言ってくれた温和(はるまさ)だったのに。
 私がそうしている間に、自分は疲れて眠ってしまったのね。

 無理もない。
 彼は昨日の夜、ほとんどまともに眠れていなかったみたいだし、それに――。

 先ほどまでのあれこれをふと思い出して、途端赤面してしまう。

 温和(はるまさ)、私のおねだり通り……いやそれ以上に……私に愛されているんだって実感を沢山沢山注ぎ込んでくれた。


 視線を転じると、お互いに残しあった胸元のキスマークが目に付いて、彼は私の、私は彼のものなんだとキュン、と甘やかに胸が疼く。



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