オトメは温和に愛されたい
大好きな温和ともしたことのない、待ち合わせとデート。他の人としてしまっていいのかな。
そんなことを思って。恋愛感情がないのだから友達と遊びに行くのと変わらないよね?と思い直す。
それに、温和だって今、逢地先生と二人きりだもんっ。
実際に二人きりかどうかは分からないけれど、彼女に呼び出されて、私には向けてくれないような優しい笑顔で応じて出て行ったのは事実。
あー! 思い出しただけでなんかイライラするっ!
「お待ちしています」
気がつけば、温和へのモヤモヤを、パンケーキというルンルンお花畑な思考回路で無理やり蓋をする形で、鶴見先生に笑顔でそう答えていた。
「とりあえず、今日もご自宅までお送りしますよ。お礼の前払いということで」
鶴見先生がそうおっしゃった時、私は温和のことをふと思い出した。
でも……別に帰りの約束を取り付けているわけではないし、何時まで残るのか分からない温和にしたって、横で私にそわそわと待たれていたら迷惑だよね?と思い至る。
「じゃあ、遠慮なくお言葉に甘えさせていただきますっ」
私、末っ子気質なので、甘やかすと図々しいんですよ? 鶴見先生、分かってますか?
にやりと笑ってそう付け加えたら「覚悟の上です」と笑顔で返された。
うん、もう何かよく分かんないけど……いいや!
あ。でも――。
もしかしたらあれでも温和、私を送ってくれる気だったらいけないし、一応帰る前にLINEだけはしておこう。
そう、思った。
そんなことを思って。恋愛感情がないのだから友達と遊びに行くのと変わらないよね?と思い直す。
それに、温和だって今、逢地先生と二人きりだもんっ。
実際に二人きりかどうかは分からないけれど、彼女に呼び出されて、私には向けてくれないような優しい笑顔で応じて出て行ったのは事実。
あー! 思い出しただけでなんかイライラするっ!
「お待ちしています」
気がつけば、温和へのモヤモヤを、パンケーキというルンルンお花畑な思考回路で無理やり蓋をする形で、鶴見先生に笑顔でそう答えていた。
「とりあえず、今日もご自宅までお送りしますよ。お礼の前払いということで」
鶴見先生がそうおっしゃった時、私は温和のことをふと思い出した。
でも……別に帰りの約束を取り付けているわけではないし、何時まで残るのか分からない温和にしたって、横で私にそわそわと待たれていたら迷惑だよね?と思い至る。
「じゃあ、遠慮なくお言葉に甘えさせていただきますっ」
私、末っ子気質なので、甘やかすと図々しいんですよ? 鶴見先生、分かってますか?
にやりと笑ってそう付け加えたら「覚悟の上です」と笑顔で返された。
うん、もう何かよく分かんないけど……いいや!
あ。でも――。
もしかしたらあれでも温和、私を送ってくれる気だったらいけないし、一応帰る前にLINEだけはしておこう。
そう、思った。