逆プロポーズした恋の顛末
家族お試し中
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洗濯をしながら、洗面所で化粧をし、幸生が保育園へ持っていくものを確認して時計を見れば、七時を過ぎていた。
いい加減起こさなくては、保育園にも仕事にも間に合わない。
寝室のドアを開け、未だ眠りの森をさまよっている二人を起こそうとして、思わずリビングに置いてあるスマホを取りに戻った。
(親子って、寝相まで同じになるものなの? 笑えるんだけど……)
幸せそうな顔で眠る幸生と尽は、まったく同じ恰好で布団から手足をはみ出させている。
そんな二人の様子をスマホのカメラに収めてから、声を張り上げた。
「幸生! 尽! 二人とも起きてっ!」
先に幸生、続いて尽が目を覚ます。
そして、のそのそと布団から這い出た二人は、まったく同じタイミングであくびをする。
(し、シンクロしてる……面白すぎる……動画撮りたい……)
「おはよ! ママ」
「お、おはよう?」
笑うのを堪えるあまり、顔が引きつってしまった。
尽はややぼーっとしていたが、幸生に「おはよ!」と背中にのしかかられて、覚醒。
「おはよう。顔、洗うぞ」
そう言って、幸生を小脇に抱えて立ち上がる。
ちょっと荒っぽい取り扱われ方も、幸生は嫌がるどころか嬉しそうに笑いながら運ばれていく。
そんな朝の光景も、同居開始から五日が経ち、すっかり見慣れてしまった。