逆プロポーズした恋の顛末


「どうしたの? ママ」

「パパが迎えに来てくれたみたい」

「ほんとっ!?」


嬉しそうに叫んだ幸生は、尽の車まで、最短距離を行こうとしたのだろう。

一瞬の隙に、わたしの手を振りほどき、タクシーやピックアップの車がひっきりなし出入りする車道へ飛び出そうとした。


「幸生っ!」


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