リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
「菫、そんな綺麗事言ってられるの、今のうちだけだよ。人間は欲望のかたまりなんだから」
私の言葉は、亜希ちゃんには綺麗事に聞こえてしまうんだ……
「……欲望のかたまり?」
「欲張りになるってこと。そのうち、その先輩のこと、喉から手が出るほど欲しくなるよ、きっと」
「……そうなのかなぁ」
私はまだ恋愛経験が乏しいから、そういう気持ちになったことはないけれど、人ってそういうものなのかな。
なんてことを考えてると、「ホームルーム始めるぞー」と、いつの間にか現れた担任の先生の声が聞こえた。
亜希ちゃんは、「恋ってそういうものだよ」とさらっと言い残して自分の席に戻っていった。
私の言葉は、亜希ちゃんには綺麗事に聞こえてしまうんだ……
「……欲望のかたまり?」
「欲張りになるってこと。そのうち、その先輩のこと、喉から手が出るほど欲しくなるよ、きっと」
「……そうなのかなぁ」
私はまだ恋愛経験が乏しいから、そういう気持ちになったことはないけれど、人ってそういうものなのかな。
なんてことを考えてると、「ホームルーム始めるぞー」と、いつの間にか現れた担任の先生の声が聞こえた。
亜希ちゃんは、「恋ってそういうものだよ」とさらっと言い残して自分の席に戻っていった。