リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
「大友先輩、そんなに驚きます?」

「……ん?そりゃあ、驚くよ。……そっかあ、菫ちゃんが一目惚れね」

少し俯いた先輩の顔が、ほんのちょっと曇ったように見えたのは、気のせいかな?


「可笑しいですか?」

私は先輩の顔を覗き込んだ。

「いやいや、そうじゃなくてね。あー花壇ってことは美化委員かな?」

「……かもしれないです。花が好きな、一つ上の先輩です。名前聞くの忘れちゃって」

「ちょっと菫ちゃん!名前って一番重要じゃない?」

優しい先輩も苦笑いしてる。
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