リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
「……晴人を好きになるのは、やめたほうがいいんじゃないかな」

「……それは、南先輩に好きな人がいるからですか?」

大友先輩は驚いた顔をして、私の顔をじっと見た。

「えっそれ、晴人が言ってたの?」

「……いえ。なんとなく、そうなんじゃないかなぁと思って。南先輩の横顔が、すごく切なそうだったから」

「あぁ……」

大友先輩は深く黙り込んだ。


「女の勘が働いたみたいです。こんな私にも備わってました」

大友先輩があまりに私に気を遣うから、おどけてそう付け加えた。
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