リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
「南先輩は、何でそんなに白いんですか」

「えっ」

先輩は吹き出すような笑った。

「菫ちゃん、急に何言ってんの」

「今、先輩を見ててふと思いました」

こんなに陽に当たってるのに、白くて綺麗な肌をしている。

自分の腕を見た。私ばっかり日焼けしてるみたいで恥ずかしい。

「まあ、冬生まれだからね」

南先輩、冬生まれなんだ。先輩の情報が一つ増えた。

「私、先輩のことや先輩の好きなものは、なんでも知りたいって思っちゃうんです」

私はなんの気なしにそんなことを口にしていた。
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