リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
「そんなことより、どうせ晴人のことでしょ?」

私は驚いて瞬時に先輩の顔を見た。


「えっ、なんで分かるんですか?」

「だって菫ちゃんが一喜一憂するのって、晴人のことぐらいだもん」

「……そうですかね」

「テストの点数が悪かったぐらいじゃ落ち込まないでしょ?」

「まあ、たしかに……」

私って、大友先輩に心を読まれちゃうくらいわかりやすい人なんだ。
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