リナリアの咲く季節には、キミが隣に。
……ただ、南先輩のことを忘れた訳じゃない。忘れようとも思わない。

先輩と過ごした日々は私の宝物で、いつもきらきら輝いていて、少しだって忘れたくないんだ。

初めてだったんだ、あんな気持ちになれたのは。

今だって先輩のことを想っていて、気持ちはあの頃と変わらない。


だから、大友先輩の気持ちにはやっぱり応えられなかった。

大友先輩は、変わらずに今まで通り接してくれているけれど、私はそのつらさを知っているから、無理しているんじゃないかと心配になる。
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