短編☆あいつ
まさかの告白に
俺はどうしていいのか
全くわからず
ただ交互に兄妹を
見ていた。
兄貴を見つめるあいつ。
俺をからかうように
笑うあいつの兄貴。
「はいはい、邪魔者は退散しますよー。」
片手を軽くあげて
あいつの兄貴は
そそくさと出て行ってしまった。
「……」
「……」
沈黙の重たさに堪えきれず
頭をフル回転させて
話題を変えようとする。
や、やっぱ
漫画の話しかねぇよな。
俺が話し掛けようと
口を開けた瞬間、
あいつは突然立ち上がり
俺の横に
ちょこんと座った。
俺を見つめる大きな目。
ちくしょーー!
可愛いじゃねぇか!!