短編☆あいつ
 


「好きなの。」


顔を赤らめるわけでもなく
いつも通り
無表情でそう呟くあいつ。


でもそれが
すっげぇあいつらしくて
俺は軽く笑いながら

「俺も好き。」

告白してしまった。




大きく目を見開いたあと
あいつが笑った。


やたら無表情なあいつの
初めて見る笑顔に
俺の心臓は
爆発寸前だった。



< 32 / 36 >

この作品をシェア

pagetop