「LOST LOVE 小さくても良いから明かりを見つけたい」金沢OLのピュアな恋。

「あの…ゆき乃さんの叔母さん、典子さんって言ったかなあ」
「それがどうかしたの」
「あの人、アパートの大家さんで、いつも、お世話になってる」
「そうなんだ。それでお見合いを誘われたの?」
「ええー。調子に乗って来ちゃったけど、期待なんかしていない」
「わたしも、同じ。母さんに言われて」

「今日は、とにかく、お見合いなんか忘れて美味い物いっぱい出来てくるから遠慮せずに食べよう」
「はい。かっこつけず、賛成」
「そうそう。いつものまんまでいこうよ。僕も普段着の自分だから」
そんなことを言い合いながら、少しずつ心を開いてゆく。
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