「LOST LOVE 小さくても良いから明かりを見つけたい」金沢OLのピュアな恋。
紬さん、兄と会った昔を懐かしむようにグラスを傾けている。

「やっぱり、そんなところに惚れちゃったのかなあ……とても、一途なところ」

確かにいつも優しい男だけど、妹からは見えない一面があることに気づく。
彼女はさらに言葉を続けてくる。

「世の中にはアルマーニだとか、見た目ばかり気にする男も大勢いるけど、正隆さんは別。でも、彼はカッコいいと思うんだ。少なくともわたしには」
「こんなひとって、どんな女のひと、好きなんだろうと思っていた」
兄ちゃんの可笑しな顔が思い浮かんでしまう。

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