完璧な君の苦手なこと。


「パパの会社の人でね。パパが落ち込んでた時に1番近くにいてくれた人だったんだ。」



落ち込んでた時って言うのは、お母さんが亡くなった時だよね・・・


その人が今のパパを元気にしてくれた人の1人だと言うなら、これはもう。


「いいんじゃない?

パパが選んだなら」


否定なんか出来ないよね、私の恩人でもあるから。


お母さんが亡くなってすぐのパパは、

なんというか、空元気だった。


最愛の人がいなくなったんだから、元気が無くなるのは仕方ないけど。


人間をまとめる側であるパパは、泣くなんてことはしなかった。


たぶん、泣けなかったのかな。



そんなパパが最近やっと元気を取り戻してきた。

それは、娘である私が1番助かった。


だって、パパが元気じゃないと家の中がいつにも増して静かだからね。
< 3 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop