完璧な君の苦手なこと。
「ほんとか!?」
ダメ元で聞いたんだろうな、多分。
今すぐにでもパーティーを始めそうな勢いで立ち上がった父は、そのまま携帯を手に部屋の角へ移動した。
「もしもし?優さん?
娘が許可を出してくれたんだ。」
電話! 相手へ電話!!
そんな大切なことを電話で!!
まぁ、それがパパらしいっていうか。
親の姿がなんというか。
微笑ましい。
彼氏がいる娘の父になった気分。
って。
そんな事考えてたらいつまでたっても娘側になれないよ。
よし、私も明日から気を引き締めて彼氏を探すとしますか。
「ありがとう、またあしたね。」
電話が終わって戻ってきた父は、笑顔で私にこう告げた。
「明日。結婚式をします。」