SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
蘇った記憶~航side~
吉良とホワイエで再会した後、直ぐに葉月が突然強い頭痛を訴え、そのままウィーンの国立病院に搬送された。
激しい頭痛。脳の病気を疑い、すぐさまCT検査をしたが、異常はなかった。
「すまない…吉良」
吉良も日本人女性が倒れたと訊きつけ、俺達の元に駆け付けてくれた。
俺は父さんと国際電話で話をして、知らなかった事実を教えられた。
葉月は二十四年前…ウィーンで起きた銃撃テロの生き残りだと。
彼女の父親は外交官、ウィーンの日本大使館の大使だった。
父親の仕事の都合でウィーンに移り住み、テロに巻き込まれたらしい。
「いや…やはり…彼女は小久保大使の娘だったのか…」
「吉良お前・・・俺の電話訊いていたのか?」
「まぁな…葉月の父親のコト知ってるのか?」
「父さんの高校時代の同級生だった…俺と葉月さんは…ウィーンで一度家族ぐるみで会っている…俺は九歳で葉月さんが五歳の時だ。
俺達家族は小久保さん宅に宿泊させて貰った」
「随分と前の話だ…まさか…吉良お前…小久保大使夫妻がテロに巻き込まれた時…一緒に居たのか?」
「俺達家族も一緒だった…あれは酷い無差別のテロだった…俺達も一歩間違えていたら、死んでいた」
激しい頭痛。脳の病気を疑い、すぐさまCT検査をしたが、異常はなかった。
「すまない…吉良」
吉良も日本人女性が倒れたと訊きつけ、俺達の元に駆け付けてくれた。
俺は父さんと国際電話で話をして、知らなかった事実を教えられた。
葉月は二十四年前…ウィーンで起きた銃撃テロの生き残りだと。
彼女の父親は外交官、ウィーンの日本大使館の大使だった。
父親の仕事の都合でウィーンに移り住み、テロに巻き込まれたらしい。
「いや…やはり…彼女は小久保大使の娘だったのか…」
「吉良お前・・・俺の電話訊いていたのか?」
「まぁな…葉月の父親のコト知ってるのか?」
「父さんの高校時代の同級生だった…俺と葉月さんは…ウィーンで一度家族ぐるみで会っている…俺は九歳で葉月さんが五歳の時だ。
俺達家族は小久保さん宅に宿泊させて貰った」
「随分と前の話だ…まさか…吉良お前…小久保大使夫妻がテロに巻き込まれた時…一緒に居たのか?」
「俺達家族も一緒だった…あれは酷い無差別のテロだった…俺達も一歩間違えていたら、死んでいた」