SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
意識を回復した葉月と対面したが、彼女の様子がおかしい。

俺と結婚したコトを忘れているようだ。
俺は吉良に呼ばれ、病室の外に出た。
「ずっと二十四年間思い出せなかったウィーンでの記憶が邪魔をして、今の記憶が無いようだな…」
吉良も彼女の言動や様子で俺と同じコトを感じていた。
「俺と結婚して、ウィーンにハネムーンに来たコト…忘れているようだな…俺との関係は社長と秘書だと思っている…」

「・・・」

「吉良のコト…恭介君とか熱い目で見つめて、気安く呼んでるし…一体、どうなってるんだよ!?」
俺は吉良に嫉妬した。

「そう言われても…」

「だよな…吉良は既婚者だもんな…」

「いや…お前が日本に帰った後…半年後に離婚した…だから、今は独身だ」

「俺と二歳違いで既にバツ2なのか?」

「まぁな…」

吉良は開き直って笑顔で返した。

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